シビアーな咬合関係の修復
こちらの患者さん、先日の定期健診で、治療後ちょうど11年(2022年5月時点)が無事経過いたしました。新しいカメラシステムにて撮影のクローズアップです。
オールセラミックスにより設定された犬歯誘導が保持され、臼歯部の離開が得られています。こういったシビアーな咬合関係の修復も、救歯臨床に含めるべきといった考えがあります。
私どものクリニックでも、歯と身体にやさしい修復治療の範囲で、より機能的、すなわち咀嚼効率が向上し、顎関節や歯周組織に負担がかからない再構成を施すことが少なくありません。
このケースはキャディアックスやアルカスディグマといったME機器と、プロター7evoという咬合器でシミュレーションを行いました。
当時はT-scanという経時的に咬合接触圧が記録できる装置も使用していました。
11年後の今は、導入したIOS光学スキャナーの機能拡張により、コンビームCT像との融合を図り、精度を担保しながらより質の高い修復を目指していきたいと思います。
※この記事は主として医療従事者向けのインフォメーションとなります。
※これらすべての臨床写真はこのような保存治療の普及のため、患者さんに掲出の同意を得ております。