院長・先田の救歯臨床への想い2023夏
「抜歯」は歯科医にとって「敗北」であるという言葉がありますが、患者さんにとっても「抜歯」はショッキングな出来事であり、ご自身の健康管理に対して後悔を残すことになるでしょう。
つまり、私たち歯科医が歯の保存をあきらめて「抜歯」をしてしまうことは、患者さんが自身の健康管理を省み、一念発起してそれに立ち向かう機会を奪うことになるわけです。
もし患者さんと共同で「抜歯」ではなく「救歯」することができたならどうでしょう。患者さんは自身の手で大事な歯を守り切ったという自信と誇り、そして他の歯も大切にしていこうという自立した、いわば本物の予防観を得るのではないでしょうか。それらはすべて患者さん自身が闘い獲得した「宝物」に他なりません。
私はその即抜歯の治療では決して患者さんに提供することのできない「宝物」を患者さんと共同で獲得したい、このような想いで日々患者さんに寄り添い、患者さんと共に「救歯臨床」を行っています。

2023.8.8
ナチュラルクリニックOSAKA
先田 寛志