一ミリの攻防

根の奥深くにひび割れが入っていたケース、その位置と深さによって、また周囲の歯質の厚みによっても矯正治療による移動距離や回転角度が異なって参ります。
さらに今回は回転方向もいつもと逆、切縁方向からみて反時計回りといたしました。
綿密な診査の結果導き出した理想的な移動距離は3.5ミリ、ローテーションの角度は60度、本日ほぼその目標が達成できたので、この位置にて保定に移行いたしました。







患者さんもこの写真を見られ、
『ほんとだ!回ってる、回ってる!!
矯正なんて若い人のものだと思ってましたが、私のような年でも大丈夫なんですね!』
と笑顔いっぱい、喜びのご様子でした。
私(院長 先田)はすかさず、
『いえいえ、凄いのはこれからです。この歯の周囲が黒くなって骨が溶けているところに、数か月すると白く写る骨ができてくるんですよ。だからいつまでも生き生きと若々しくいてくださいね!』
と答えました。
その凄い像になったレントゲン写真は、半年後にご紹介させていただきます。
お楽しみに!
※この記事は主として医療従事者向けのインフォメーションとなります。
※これらすべての臨床写真はこのような保存治療の普及のため、患者さんに掲出の同意を得ております。