この歯は必ず救えると。
右上の犬歯の根が破折、瀕死の状態でお越しになられた方です。
マイクロスコープを用いた繊細な根管治療のあと、いつものRotative Extrusion Technique®を適用いたしました。
本日予定(2023年10月13日時点)していた約90度のローテーションが終了、無事保定に移行いたしました。
患者さん自らの自然治癒力にて、筋肉のようなモリモリ感あふれる歯肉が見て取れます。
元の割れていた部分は健全な歯肉をサポートする歯根膜がありません。ですのでそこを遠心側、前から見て見えない歯間部へ回転させ、同時に裏側(口蓋側)の健全歯質は再度の破折を防止するため最低限確保しています。
私はこの天然歯のパワー溢れる写真を見たとき確信いたしました。
この歯は必ず救えると。
まだまだこれからの症例ですが、またこの場で皆さんに良好な経過をお示しさせていただけますよう、努めてまいります。
※この記事は主として医療従事者向けのインフォメーションとなります。
※これらすべての臨床写真はこのような保存治療の普及のため、患者さんに掲出の同意を得ております。