マイクロスコープを使った精密審美歯科
マイクロスコープによる
精密な根管治療により、
出来るかぎり歯を残します。
マイクロスコープ(歯科用顕微鏡)を用いると今まで見えなかったものが見えるようになり、虫歯の取り残しや無用に健全な歯を削ってしまう事を防げます。
マイクロスコープによって実際の歯を拡大した写真が多く見られるようになってきましたが、ここでは一般の方がわかりやすいように身近な例でご説明させていただきます。
上の写真は皆さんのお財布の中にある普通の千円札です。ボールペンの先は0.5ミリ、肉眼だとほぼこのように見えます。
1000YENと描かれた左側に小さな花びらが3つ配置されていますね。
日本での一般的s美治療はまさにこのボールペンのような大きさの器具で花びら一枚を相手に行われているといっても過言ではありません。
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ルーペの映像
(約6〜8倍) -
マイクロスコープの映像(約20倍)
次に最近医療ドラマなどで手術するドクターがメガネのようにかけているルーペ(拡大鏡)を使った時の大きさだとほぼこのように見えます。(6~8倍程度) ここでは紺色や薄い紫の色が塗ってあるように見えていた部分が実は細かい線の重ね合わせであることがわかったり、花びらの中の雄しべでしょうか、中央から放射線状に15本ずつ軸のようなものが伸びているのがわかります。
さらにマイクロスコープで20倍程度に拡大してみます。
いかがでしょうか?
見えていなかったもの、見えにくかったものがはっきりとしてきましたね。そうです。実は3つの花びらの中には1つずつカタカナが埋め込まれているのです。それを合わせると『ニ』『ホ』『ン』となっています。
マイクロスコープを用いた顕微鏡治療ではこの『ホ』の文字を書くときの最後の小さな一画『、』を相手に治療を行うことができるのです。ボールペンの先の数十分の1の細さの器具でこの『、』のみを周囲に傷を与えること無く取り除くことができるのですね。
もしこのレベルの虫歯治療があなたのお口の中で行うことができるとしたらどうでしょう。 わずかな虫歯であっても取り残すことはありませんし、虫歯以外の健全な歯を削ってしまうこともありませんね。
ペンシルバニア大学歯学部歯内治療学講座の
Syngcuk KIM 教授は次のように述べています
“You can only treat what you can see”
(見えるものしか治療できない)
今までの歯内治療は歯の根の中の暗く細いトンネルをレントゲンだけを頼りに言わば手探りで治療しているようなものでした。マイクロスコープの出現によって、このトンネルの中を広く拡大し、又明るくはっきりと見ながら治療することが出来るようになったのです。
*歯内治療学というのは主に歯の根の中を消毒し、末期的な虫歯であっても抜かずに歯を残す治療の分野です。
アメリカでは1998年にこの歯内治療の専門医は、マイクロスコープを使うことが義務づけられるようになり、また卒後研修医の必須機器にもなっています。
残念ながら今の日本の歯科治療ではこのマイクロスコープの普及率は数%ほどしかありません。これは機器の導入に高額な費用が必要な事と、どうしても精密な治療に時間がかかってしまうためです。
よって今の限られた予算しか与えられていない日本の保険診療の枠の中でマイクロスコープを積極的に活用していこうといった機運が起こることはなく、それがこの低い普及率につながっているといえます。
私たちナチュラルクリニック大阪ではほとんどすべての治療にマイクロスコープを用いております。
そのことにより、今までだったら抜かなくてはならなかったような末期的な虫歯も、丁寧な歯内療法とその後の審美修復を行うことによって、歯を抜かずに保存させることが出来るようになりました。
歯ぎしりによって虫歯が生じたと思われる症例
歯科用マイクロスコープを用い、できるだけ虫歯や歯周病の再発を防止してまいります。