精密根管治療により残根から復活させたメタルフリー修復-
メタルフリー専門22年の審美歯科
梅田のナチュラルクリニック大阪

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審美治療例

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精密根管治療により残根から復活させたメタルフリー修復

審美治療の治療写真

銀歯の被せ物が取れたとお越しになられた患者さんです。
残っている根っこは虫歯で真っ黒、抜くしかないように見えた短い残根でしたが、患者さんの『可能性があるなら残したい』というご希望に応えし、精密根管治療によりできる限り抜かずに保存を試みたメタルフリーによる治療例です。

治療ステップ 1

被せ物が取れた状態でお越しになられました。

被せ物が取れた虫歯

見ての通り残っている根っこは深い虫歯が進行中で、歯根の真ん中で割れているようでした。通常ですと、このような重症例では保存は難しいと判断されますが、患者さんの「少しでも残せる可能性があればそれにかけたい」という強い想いにお応えすることとなりました。

 

治療ステップ 2

まずは黒い虫歯を取りきるところから始めました。

虫歯を取り除く

黒く侵された虫歯を丁寧に取り除きました。この上顎大臼歯は歯根が3本あることが多いのですが、このようにそれぞれの歯根がバラバラであるかのように割れて見えます。それぞれの小さな根の中央には、ピンク色の根管充填材が認められ、過去に歯の神経を抜いたため、銀歯の内部でこれほど大きな虫歯になっても患者さんは痛みを感じなかったと考えられます。

レントゲン

コンビームCTを撮影、残っている根の長さとその方向を確認いたしました。この時点で再度この末期的な歯は抜歯し、奥に埋まっている親知らずを自家歯牙移植や矯正治療によって活かしてみてはと相談いたしましたが、どうしても抜かなくてはならなくなった場合にそうしたいとお考えは変わられませんでした。

 

治療ステップ 3

精密根管治療を行い、根の内部を徹底的に消毒していきます。

隔壁

ポイント1

弱っているそれぞれの小さな歯根が、これ以上傷むことがないよう白い樹脂でつなぎ合わせ補強、これを根管治療中の隔壁として用いました。さらに金属製のように強い力がかかることのない樹脂製のクランプにて、慎重に紫色のラバーダムシートを設置しています。

根の消毒

ポイント2

根の消毒をしっかり行うために、マイクロスコープ(歯科用顕微鏡)を用い、最大21倍に拡大した像で、精密な根管治療を可能にしています。使用する根管消毒剤もできるだけ歯や体にとって安全なものを選択しています。歯科用レーザーも適用し、根管内部の汚れを丁寧に取り除いています。

ヒールオゾンによる無菌化

ポイント3

目に見える汚れを取り切り、根管消毒剤で十分な除菌を行ったあと、さらに仕上げとしてこのヒールオゾンによる無菌化を試みています。今や生鮮食品の消毒にも用いられるオゾンですが、このようにキャップにより真空に密閉された安全な状態で、塩素ガスの数十倍におよぶ高い消毒効果を発揮します。

セメントで封鎖

ポイント4

十分根管内の消毒、除菌ができたら、その先端部をマイクロスコープで慎重に確認しつつ、MTA(Mineral Trioxide Aggregate)セメントで封鎖していきます。この主成分はケイ酸三カルシウムで、やはり人体への親和性が高く為害作用がない、硬化後も抗菌作用をもつという点を重視して適用しています。

 

治療ステップ 4

根を補強する土台(ファイバーコア)を立ててから仮歯を調整していきます。

仮歯

向かって右側の銀歯の虫歯も同時に治療をご希望されました。比べてみると、残っている歯の大きさが全く違うことが容易に見て取れます。3本の小さな歯根の間にものが詰まらないように、そして虫歯や歯周病の再発がないように修復を行わなければなりません。

特別な弾性樹脂

最終的なオールセラミック修復へ移行すべく、仮歯で清掃性や機能面を詰めて参ります。今回のようなケースでは、通常のアクリルレジンを用いると、仮付けが取れなくなってしまう恐れがありますので、特別な弾性樹脂を細部の調整に適用しています。この材料も生体親和性が極めて高いことが知られているものです。

 

治療ステップ 5

いよいよオールセラミッククラウンを装着いたしました。

セラミックスクラウン

他のご自身の歯と調和が取れた、見た目にも、機能的にも良好な修復を行うことができました。日頃の歯磨きも行いやすくなり、歯周組織も健全な状態を維持していただいております。患者さんには、精密根管治療によって抜かないといけないと諦めていた歯が抜かずに残せただけでなく、固いものでも不安なくお食事できるようになったと、大変喜んでいただきました。

 

治療後 3年11ヶ月。

治療後

治療後3年11ヶ月が無事に経過いたしました。現時点では虫歯の再発や、歯周病の進行は認められず、とても良好な状態を維持していただいております。患者さんのプラークコントロールも素晴らしく、いつもこのようにピカピカの状態で定期検診に来ていただきます。この歯が残せたのだから、他の歯も一生大切にしたいと仰っていただきました。

治療後のレントゲン

他の部位の診査のため、コンビームCTを撮影、同時に今回治療されたところを精査いたしました。歯を残すための一つの基準となる歯冠歯根比(歯根部と歯冠部の長さの比率)は、当然かなり小さな値になっていますが、今のところ骨植もよく分岐部病変なども認めず、健全な状態を維持しています。

まだまだこれからの症例ですが、患者さんと二人三脚、注意深く経過を追いかけて参ります。

治療費用(合計)
合計:880,000円(税込) ・感染根管治療 275,000円×1本 ・ノンメタルコア 55,000円×1本 ・セラミックスクラウン 275,000円×2本

※すべての治療が保険外診療となります。

※虫歯の大きさや、歯の根の状態によって異なって参ります。

※治療費の設定は、治療を行った当時のもので、現在とは異なる場合があります。 予めご了解くださいませ。

掲載されている写真について: すべてナチュラルクリニック大阪での治療です。歯科メーカーや学会誌の写真転用は一切ありせん。またすべての写真や実際の治療ステップに関して、実際に審美治療を行った患者さんに掲出のご同意を得ております。これら審美症例はオリジナルのもので画像変換など、見た目を操作する事は一切行っておりません。

定期健診の重要性について:審美治療終了後は、必ず定期検診をお受け頂くようお願いしております。審美治療が終わった直後の良好な状態を、出来るだけ長期にわたって維持して頂けるよう、きめ細かなサポートを提供しています。

オールセラミックス修復:金属を使用しないセラミックスのみの修復治療です。マイクロスコープを使った拡大視野にて治療をおこなうことで適合性を高め、虫歯や歯周病の再発抑止をはかります。

施術にともなうリスク:まれに咬合痛や冷温水痛、歯肉の腫れ、発赤などを生じることがあります。とくに外科的な処置や矯正治療が必要となった場合や、仮歯を用いて調整する時期にみられることがありますが、本歯に移行するまでに通常消失します。また仮歯の時期は、舌感など違和感を生じることがあります。 ※すべて個人差があります。

費用:オールセラミックス修復1本 ¥200,000~250,000
※すべての治療が保険外診療となります。
※施術内容によって異なります。
※根管治療が必要な場合は別途、¥100,000~300,000 が必要となることがあります。
※初めてご来院の方は、初診カウンセリング料¥3,000、基本検査料¥6,000が別途必要となります。
※価格はすべて税込です。