歯周病で下がった歯茎を手術せず治療-
メタルフリー専門22年の審美歯科
梅田のナチュラルクリニック大阪

歯茎が下がる原因に歯周病や加齢があります。歯肉が痩せると見た目だけでなく歯茎に隠れている歯の根が露出し冷たいものが沁みたり、虫歯になりやすくなります。

前歯の場合は特に目立つため、患者さんによっては歯茎が下がって恥ずかしい。大きく口を開けて笑えないというお悩みをお持ちの方も少なくありません。

これは海外で発表されているRestoration guided creeping attachment (RGCA) techniqueというものにヒントを得たものです。痩せて下がった歯茎の真上に、このように樹脂を詰め、その下部に、新たな歯茎を自己再生させる手法です。

左右の歯茎の高さを整えるために、この樹脂を詰める治療を数回繰り返しました。

樹脂は光で固まる半透明の特殊なものを選択、通常の樹脂よりも滑沢性があり、表面がざらつかないため治療中の患者さんがお手入れしやすいように配慮しています。

前歯二本は根管治療（歯の根の内部の消毒）が必要でしたが、治療中は仮歯を作成して見た目にも患者さんのストレスが小さくなるよう留意しながら、裏側から消毒薬を交換しました。

この仮歯は取り外しする必要がない設計として、根管治療中もお食事や患者さんご自身のお手入れがしやすい配慮をしています。

消毒の済んだ歯の内部にグラスファイバーで補強した土台を立てたところです。ご覧のように痩せて下がっていた歯茎が、厚みのある健康な歯肉に置き換わっています。

患者さんにご負担のかかる大掛かりな外科手術を行うことなく、患者さんご自身の自然治癒力を最大限活かした歯とからだに優しい治療法です。

最新のデジタル歯科技術に常に目を配り精度を高め、患者さんにより満足して頂ける歯科治療に努めています。

このコンピューターシミュレーションの歯型採りは、従来の冷たくやわらかい印象材ではなく、デジタルカメラによる光学印象でのみ採得されます。嘔吐反射など、患者さんのご負担を軽減する新しい技術です。

左右の歯茎の高さが、ほぼ一致してきました。

この仮歯の情報（長さ、形、歯肉縁下のふくらみなど）をもとに、より審美性に優れて美しく、機能的にも清掃性にも満足いただける最終的なセラミックスのクラウンを制作します。

メスを使った外科手術、歯肉移植など一切行っておりません。

前歯全体で歯と歯茎の自然な調和がとれたことで、患者さんには大変喜んでいただけました。

美しい歯と健康的な歯肉で、審美性と機能性を両立した歯とからだに優しい治療を終えました。

2024年末時点で歯茎の再生治療から約３年半が経過しました。

お薬や骨補填材を使わず患者さんの自然治癒力により、健康的で厚みのある歯周組織を導き予知性は高いと言えます。

今後も患者さんと二人三脚、注意深く経過観察を続けてまいります。